知らされなかったことで、選べなかった道がある
こんにちは、ももとです。
今日は少し、家族の話を書いてみます。
育児や子どもとのコミュニケーションというと、
「どう声をかけるか」
「どう叱るか」
「どう話を聴くか」
そんな日常の関わりを思い浮かべることが多いかもしれません。
でも、子どもとのコミュニケーションには、
日々の声かけだけではなく、
「子どもに何を伝えておくか」
ということも含まれるのだと思います。
わたしはクォーターです。
でも、そのことを知ったのは、30歳をすぎてからでした。
それは祖母の葬儀の後の法要のとき。
叔母が、何気なくこんなことを言いました。
「まあ、じいさん韓国人やし」
は?
その場にいた弟と、思わず顔を見合わせました。
叔母を二度見して、
また弟と顔を見合わせて。
びっくりしすぎて、すぐには言葉が出ませんでした。
いや、初耳だし?
韓国???
どゆこと????
ただ、わたし自身は、少しだけ思い当たることもあったんですよね。
父は妙に気性が荒いところがあったので、
わたしの中では「そういう背景もあったのかもしれない」くらいの受け止め方でした。
でも、弟は違った。
その場で黙り込んでしまったのです。
後から聞くと、弟は実は少し気づいていたそうです。
弟は、国際関係の部署で働きたいと思っていた時期がありました。
けれど、志願したところ却下されたそうです。
その理由が、
「日本国籍だと断定できないから」
というものだったと聞きました。
それ以上の詳しい説明はなかったそうです。
でも、その言葉がずっと引っかかっていた。
気になる。
でも聞けない。
そんな思いを、弟は抱えていた、と。
そして、祖父の国籍の話を知ったとき、
弟の中でずっと引っかかっていたものがつながってしまった。
後日、弟は父に電話をして詰めたそうです。
「知っておきたかった」と。
両親には、両親なりの意図があったのだと思います。
言わないことで守ろうとしたのかもしれない。
余計な不安を持たせたくなかったのかもしれない。
差別や偏見から遠ざけたかったのかもしれない。
その気持ちが、まったくわからないわけではありません。
親は、子どもを守りたいと思います。
傷つかないように。
困らないように。
知らなくていいことなら、知らないままでいてほしい。
そう思うこともあると思います。
でも、伝えていなかったことで、
子どもが選べなかった道もあります。
知っていれば、できることがあったかもしれない。
確認できたことがあったかもしれない。
別の道を考えることもできたかもしれない。
少なくとも、弟は
「理由がわからないまま諦める」
という形にはならなかったのかもしれません。
普段はあまり謝らない父が、
そのときは弟に謝ったと聞きました。
その話を聞いて、わたしはとても考えました。
親が黙っていたことには、きっと理由がある。
でも、子どもにとって必要な情報を知らされないことは、
ときに人生の選択肢に関わることがあるのだと。
国籍に限らず、家族の背景、体質、病歴、特性、家系のこと。
子どもが大きくなっていく中で、
知っておいた方がいいことはあるのだと思います。
もちろん、何でもかんでも小さいうちから話せばいい、
ということではありません。
年齢に合った伝え方がある。
受け止められるタイミングもある。
親自身が言葉にする準備が必要なこともある。
それでも、
「いつかは伝える」
という意識は持っていた方がいいのだと思います。
子どもは、親の持ち物ではありません。
親が知っている情報を、
親の判断だけでずっと閉じ込めておくことは、
子どもが自分の人生を考える機会を奪ってしまうことにもつながります。
子どもに伝えることは、
子どもを不安にさせることではなく、
子どもを信頼することなのかもしれません。
あなたには、あなたの背景がある。
あなたのルーツがある。
あなたがこれから選んでいく人生がある。
その材料を、必要なときに渡していくこと。
それも、親子のコミュニケーションのひとつだと思います。
わたし自身も、子どもたちに何をどう伝えていくのか、
まだ迷うことがあります。
全部を話せる親ではありません。
自分の中で整理できていないこともあります。
でも、
「言わない方が楽だから」
「説明が難しいから」
「まだ知らなくていいと思うから」
だけで、大切なことを先送りしすぎないようにしたい。
子どもが大きくなったときに、
自分のことを自分で考えられるように。
選びたい道を、自分で選べるように。
そのために、親として伝えるべきことは、
少しずつでも言葉にしていきたいと思います。
子どもとのコミュニケーションは、
その場を丸くおさめるためだけのものではなく、
子どもが自分の人生を歩いていくための土台を渡すことでもある。
そんなことを、今も思い出す出来事です。
もし、子どもにどう伝えたらいいかわからないことがあるなら、
まずは「何を守りたくて、言えずにいるんだろう」と考えてみるのもいいかもしれません。
責めるためではなく、
親の中にある不安を見つけるために。
親子の会話は、正解を言うことより、
少しずつ向き合っていくことから始まるのだと思います。
育児の中で、
「どう伝えたらいいんだろう」
「子どもにどこまで話したらいいんだろう」
と迷うことがあれば、コメントやDMで教えてください。
一緒に考えられたらうれしいです。




私は2度離婚したことをいつ伝えるか?が課題ですね〜😅他にも話しておかないといけない家庭のことが盛りだくさんです…笑
ももとさん、こんにちは。ちょっと胸がぎゅっとなりました。
ももとさんほどのことではないのですが、私にも、子どもに伝えるべきか迷っていることがあります。私が幼い頃に両親が離婚し、私は父方に、妹は母方に引き取られました。その後、父は再婚。
親戚の手助けもあり、妹とは一度だけ会ったことがあるのですが、それ以来、もう30年ほど会っていません。母とは、今でも年に一度くらい連絡を取っています。
ただ、親の離婚のこと、父の再婚のこと、そして妹の存在について、子どもに話すタイミングをずっと失ったままでいるんですよね。言わないままでもいいかな~なんて思っていたこと、今さら伝えたところで、という気持も半分あったりします。